着床とは受精卵が子宮内膜に付着し根を張ることで、着床がうまくいかず妊娠が難しい状態を「着床障害」と呼びます。現代の医療では受精卵が子宮内膜に着床するメカニズムがまだ解明されていないことから、検査でも着床障害を事前に診断することができず、そのため卵子や精子・卵管などに問題が無いにも関わらずなかなか妊娠しない場合、この着床障害が考えられ原因とされる症状の治療がおこなわれていきます。
着床障害は、主に以下の症状から招かれることが多いそうです。
排卵後、体内では黄体ホルモンが大量に分泌され、子宮内膜の厚みが徐々に増していくことで受精卵が着床しやすくなります。ところがこのホルモンの分泌が悪いと、子宮内膜が十分に厚くならず、受精卵もうまく着床しません。このホルモン分泌の悪い状態を「黄体機能不全」と言います。
受精卵が着床する子宮に何か異変や病気があると着床障害の原因となる場合があります。着床障害をもたらすとされる子宮の異変や病気は以下のものです。
過去に帝王切開や子宮外妊娠、盲腸、腹膜炎などで開腹手術をおこなった場合、卵管に菌が進入し癒着することがあります。
【子宮筋腫】…子宮のあちこちに出来る良性の腫瘍で、子宮内部に向かって突き出ていたり、卵管を圧迫するほど大きい場合、着床障害の原因となってしまうと言われています。
【子宮内膜ポリープ】…粘膜から出来たコブで、大きさや場所によって、受精卵が着床しにくくなると言われています。
粘膜から出来たコブで、大きさや場所によって、受精卵が着床しにくくなると言われています。
【子宮内膜の癒着】…クラミジアや中絶・帝王切開などが原因で、子宮内膜が癒着を起こし、着床を邪魔してしまう場合があります。
【子宮奇形】…子宮が2つ存在したり、内部に隔たりがあったり、子宮腔が2つに分かれていたりと、子宮の形に異変があると、着床が難しくなると言われています。
着床障害の治療はその原因に合わせ、薬物療法や手術が用いられます。
「高プロラクチン血症」による黄体機能不全の場合
パーロデル、テルロン、カバサールなど、体内のプロラクチンを下げる薬を使います。または、プロラクチンを分泌している下垂体を調べ、異常が見つかれば手術となる場合もあります。
「高アンドロゲン血症」による黄体機能不全の場合
副腎から分泌されるアンドロゲン(男子ホルモン)の分泌を抑えるために、デカドロンやプレドニンといった薬を使います。
「甲状腺機能低下」による黄体機能不全の場合
甲状腺ホルモン薬を使い治療します。
「原因が不明」の黄体機能不全の場合
排卵後2〜3日目にプロゲステロンを注射し黄体ホルモンを補充する、黄体ホルモン補充療法か、排卵後2〜3日目から1〜2日おきに黄体を刺激する注射を3回ほど打つ、hCG療法がおこなわれます。
着床障害の原因が子宮の異変や病気であると判断された場合、以下の方法で治療がおこなわれます。
子宮筋腫の場合
開腹、もしくは膣から子宮鏡(子宮用の細い内視鏡)を挿入し、子宮鏡先端の電気メスを使って筋腫を取り除く手術がおこなわれます。状態によっては非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やプロゲスチンによる薬物療法が用いられる場合もあります。
子宮内膜ポリープ・子宮内癒着の場合
子宮鏡を用いて、ポリープの切除や癒着をはがす手術がおこなわれます。
子宮奇形の場合
子宮鏡、もしくは開腹にて妊娠を妨げていると考えられる部位を形成する手術がおこなわれます。
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